フィッシュ・タンク

ミアを取り巻く環境は劣悪だ。労働者階級のアパートに住み、粗暴な隣人たち、昼間から酒を飲む母親と口汚く罵ることを早くも覚えた妹。彼女自身もやり場のないフラストレーションから、常に周囲とトラブルばかりを起こしている。ダンスだけが彼女が自分を表現できる手段だ。ある日、ミアは、台所で上半身裸でうろつき回る母親の友人のコナーと出会う。コナーはミアたちの生意気さを意に介する風もなく、自然と一家に入り込んでくる。初めて自分をまともに扱ってくれる大人の男にミアは引かれてゆく。一方、彼女は「女性ダンサー募集」の広告を見つけ、コナーの応援もあり、挑戦しようと思いつく。

監督・脚本:アンドレア・アーノルド
出演:ケイティ・ジャーヴィス、マイケル・ファスベンダー、キルストン・ウェアリング
2009年/イギリス・オランダ/スタンダード/123分
原題:FISH TANK 
監督・脚本:アンドレア・アーノルド

1961年、イギリス、ケント州にて、10代で結婚した両親のもとに生まれ、監督自身が述べているように中産階級社会を題材とした作品を発表する。1970年代後半、TVの子供番組のプレゼンターとしてショービジネスに足を踏み入れ、1990年代にAFIで監督コースを、PAL Labsで脚本コースを学び、『MILK(原題)』(1998年)『Dog(原題)』(2001年)といった短編作品を発表後、4人の子供を抱えながら奮闘する母親を描いた短編作品『Wasp(原題)』(2003年)で、2005年アカデミー賞短編作品賞を受賞し、イギリスの新しい才能として認められる。2006年に発表された長編作品`Red Road’はカンヌ国際映画祭で絶賛され、審査員賞を受賞すると、同年のBAFTAの新人監督賞を受賞する。彼女は2009年に中産階級の少女を主人公にした『フィッシュ・ダタンク』で再びカンヌ国際映画祭に登場すると審査員賞を再度受賞し、同作品は世界各国の映画祭で絶賛された。2011年には、エミリー・ブロンテの名作の映画化『Wuthering Heights(原題)』を発表し、ヴェネツィア国際映画祭撮影賞を受賞した。

1998年 Milk (監督・脚本/10分)
2001年 Dog (監督・脚本/10分)
2003年 Wasp (監督・脚本/26分)
    Coming up(監督/TVシリーズの1エピソード)
2006年 Red road (監督・脚本/113分)
2008年 Cinema 16 (監督/世界的監督たちの作品を集めた短編集の1エピソード)
2009年 フィッシュ・タンク (監督・脚本/123分)
2011年 Wuthering heights (監督・脚本/129分)