三大映画祭週間2014

18歳のシーラは一家の末娘で、同い年の将来有望な男との結婚を控え、天にも昇るような気持だった。しかし、プリムの祭りの時期、21歳になる姉のエステルが赤ん坊の出産時に運悪く死亡する。痛みと悲しみに耐える一家は、シーラの結婚を延期せざるを得ない。しかし、亡きエステルの夫ヨハイの元にベルギーに住む未亡人より結婚の申し込みが届き、すべてが変わり始める。ヨハイはまだ早すぎると感じるが、一方、遅かれ早かれそのことを真剣に考えなければならないこともわかっていた。
ヨハイが赤ん坊を連れてベルギーに去ろうとしていることを知ったシーラの母親は、孫を手元に置いておこうと、ヨハイとシーラの結婚を提案する。シーラは自分の願いと家族としての義務の間に板挟みになる。

監督:ラマ・バースタイン
出演:ハダス・ヤロン/イフタフ・クライン/イリト・シェレグ
2012年/イスラエル/91分
原題:Lemale et ha’halal 英題:Fill the Void

1967年ニューヨークに生まれ、エルサレムのサム・スピーゲル映画テレビ学校を1994年に卒業する。これらの期間にラマはとても信仰の篤い人物となり、卒業と共に、映画を日常の社会における自己表現の手段として使うことに自分を捧げることとした。彼女は自分で製作・脚本・監督をこなすが、その題材は日常の社会における女性をテーマにしたものばかりである。彼女はMa’ale Film School, Yad Benjamin Film School for Womenなどで、映画やテレビの脚本や演出についても教壇に立っている。『フィル・ザ・ヴォイド』は彼女のデビュー作である。

2012年 フィル・ザ・ヴォイド (監督・脚本/91分)
2013年 Venice 70: Future Reloaded (共同監督/120分)